2008年11月28日金曜日

[Steely Dan] Black Friday and Bad Sneakers

Black Friday
ブラックフライデーになったら
ドアのそばに立ってやる
受け止めてやるんだ
灰色の男が14階から飛び降りるのを

ブラックフライデーになったら
貸した金の全てを取り立ててやる
通りに出てやるんだ
やつらが俺の来た事に気付く前に

ブラックフライデーが来た日にゃ
そういうことになるんだよ
くわばらくわばら

ブラックフライデーになったら
マスウェルブルック峡谷に行って飛び降りてやる
地べたにでかく真っ赤な字で殴り書きしてやるんだ
俺というちっぽけな黒い本の中の単語全てを

心を満たしてくれる事以外には何もしない
靴下も靴も要らない
することといえば
国中のカンガルーに餌をやることだけ

ブラックフライデーになったら
俺はあの丘の上に立ってやる
そういうことさ

ブラックフライデーになったら
自分を埋める穴を掘ってやる
心行くまで居てやるんだ
そこに身を横たえて

弔問客なんざ無視してやる
大司教様は清めの儀式を行う
もし彼が俺の意図を理解しなかったとしたら
その時は放っておくさ

ブラックフライデーになったら
俺は求め訴えてやる
名前を変えてやるんだ

Bad Sneakers
5つあるんだ
耳にするのが我慢ならない名前が
その中には君と俺の名前が
そしてもうひとつ、どっかにいるエテ公の名前が

奥様方が話してる
酷い時代ですわねぇとか
あのおぞましき出土品のことを
マグノリア大通りで

***
まったく、頭がおかしくなりそうだぜ
凍てつく雨を嘲笑い
孤独に苛まれる
ねぇハニー、あいつらいつになったら俺をうちに帰してくれるんだろう

ぼろぼろのスニーカーと
一杯のピナ・コラダだけが俺の友達
のし歩くのさ
電気屋のある通りを
トランジスタラジオを手に
どか買いする金をたんまり懐に入れて

おまえは通りを駆け上がる
あの白いタキシードを着て
息急き切らせて

俺をアホだとでも思ってるんだろう
俺が知らないとでも思ってるのか
谷にあるあの溝は
この俺を埋めるためのものだって事を

***


訳者コメント:
どうやらRed Fridayになりそうな今日この頃、どう見てもワンセットな、このKaty Liedの冒頭2曲を訳さずにはいられなかった。

もう15年近く前、まさにBad Sneakersな私がいた。
クソ遅ぇ98と
symdebだけが俺の友達
のし歩くのさ
ポン橋を
エロゲを手に
トレカをボックス買いする金をたんまり懐に入れて
火の消えたsorcerを捨ててsymdebだけでビットのダンジョンをうろつき、exezipを解き、展開ルーチンをファイルにダンプし、画像ローダからルーチンをcallする。私の86アセンブラの知識はこうして身に付けたのだった。

FirebugとXPath Checkerを友にWebのダンジョンをうろつく今の私にとって、当時得た知識はもはや化石でしかない。それでも、あの時と同じときめきが今の私を支えているのだ。

与太話はさておき、いまだに判明していない点がいくつか。普通Radio CityといえばNYのRadio City Music Hallのことだろうが、私にはどうしても片田舎にある電気屋、それも当時人気のあったアマチュア無線関連の品揃えが充実した電気屋が思い起こされるのだ。そうそう、いかにもこんな感じの。

他にも「出土品とは具体的に何?」とか「名前を変えるって何?生まれ変わって洗礼名を変えるとかですか?」とか「Bad Sneakersは人間としての自分と犬としての自分がオーバーラップしているように見えませんか?」とか、いろいろあるんですが、このあたりの内情をご存知の方は是非教えていただきたく、よろしくお願いいたします。

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