(原文: Etymology: One)
語源学に心魅かれている。つい最近 one の歴史的変遷に関する文献を読んだ。諸君は何故 one の発音が own と同韻になる「オウン」でなく「ワン」なのか不思議に思った事はないか? 私の読んだもの(あの素晴らしき online Etymology Dictionary も含む)によると、もともとは「オウン」だったようだ。じっさい only の発音に今でも残っているし、もとをたどれば同じ根に行き着く。この変遷は14世紀にイギリス南西部で始まったようで、18世紀に至って一般化した。
関連事項: "one night stand"(ひと夜限りの恋人)はもともと舞台演劇用語であるというのはご存知か? 性的な意味で用いられるようになったのは1960年代に入ってからだ。また"one-of-a-kind"(独特な、ユニークな)というのも同様に1960年代になって使われるようになった。一方、"one fell swoop"(一網打尽)の起源はシェークスピアの『マクベス』にまで遡る。
訳者コメント:
This is no one night stand. It's a real occasion. Close your eyes and you'll ...
...ばぁびろんしすたぁーず、しぇいぎっ!
最近の日本語であっても、ちょっと考えただけで「適当」「情けは人のためならず」「確信犯」といった、意味的変遷をみてとる事が出来る言葉がぽこぽこ出てくる。印欧語の語源学はこの記事に見られるように、音韻の変遷と意味の変遷に焦点をあてれば根っこが見えてくるようだが、日本語の場合は和漢のことや漢字の字形的変遷のこともあり、ひと筋縄では行かない。だが、それがいい。それを単なる煩雑と捉えるか豊穣と捉えるかで日本人の幸福度はずいぶん違ってくる。
景気後退などどこ吹く風とばかりにこういった「しょーもない」ネタをポンと出してくる37signalsが私は大好きだ。彼らのミニマリスムを支えているのは、知の最大化に対する渇望、すなわちマクシマリスムなのだろう。やはりミニマリスムとマクシマリスムもフィードバック関係にある。
私も世間に「しょーもなー」と言われるよう精進せねば。
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