2008年11月3日月曜日

[scobleizer] Microsoft の危機回避能力をなめるな

(原文: Never underestimate Microsoft’s ability to turn a corner

今週、Microsoftは3つの重大発表に関する誇大宣伝をしなかった。たしかに、TechMemeのトップを飾った期間から見ても、まぁ言ってみれば、ジョブズが鼻風邪をひいたという記事があったらそれにすら及ばない程度のものだろう。しかし、彼らの発表を見落としてはならない。
  1. PDC(Professional Developer Conference)の1日目はAzureに関する発表があり、これはAmazonのS3やRackspaceのMossoと競合し、理屈の面から見て、大企業のクラウドに対する受容姿勢を根底から変えるものだ。
  2. PDCの2日目はWindows 7が披露され、会場でWindows 7の入ったラップトップを借り受けた私のブログ仲間達は、Windows 7を大いに称賛していた(私自身はまだ未入手)
  3. PDCの3日目は新しいWeb版Officeが披露され、これは本当に素晴らしかった。新しいPowerPointにSlideRocketとの連携機能はあるのか? Zohoは御役御免か? いやいや、そういう話ではなくて、これはWebベースなんて大したことないよというそぶりをして来たグループに対する重要な一手だ。
  4. Microsoftはまた、Mac版とモバイル版のMeshをリリースし、これがいかにして次なるインターネット接続型アプリの構築を可能にするかについて突っ込んだ説明を行った。
詳細はこちら:

Microsoft がPDCの全てのセッションをアップしている
ars technica の良記事
Microsoft のChannel 9に山ほどある動画

FriendFeed上に、以下の検索項目に関するブログおよび良アイテムのデータベースがある
PDC
Azure
Windows 7
Microsoft
(これらはWeb実況と大量の会話の中から手作業で抜き出したものだ。3,600の配信記事をウォッチし、Like(訳注:『いい記事だ』リンク)をクリックしたりコメントを付けたりすることで、最も興味深いものを選んだ)

というわけで、Microsoft が再び市場を変えることに成功するかどうかについて議論しよう。まず、思い出さなければならない事がいくつかある:
  1. Microsoftには並外れて強力な営業部隊がいる
  2. Microsoftは世界規模の会社で、ほぼ全ての国の市場において、何千人もの熱烈なる伝道師達がいる
  3. Microsoftは、体調を維持しつつ景気後退を乗り切り、また新しいマシンの導入によりデータセンターを最新の状態に保つのに充分な現金を持つ数少ない企業のうちのひとつである
  4. Microsoftには、Visual Studioを良く理解し、C#やVisual Basicで今まで何年もアプリケーションを作り続けてきた、莫大な数の開発者が付いている
  5. Microsoftには、他の製品による営業面でのレバレッジ(てこの作用)がある。Microsoft販売員のこんな売り口上が思いつく「Exchange serverはいかがでしょう? あなたの会社が弱小スタートアップであったり、GMailのような今風のやり方を続けるつもりがおありで無い限り、Exchange serverが必要になりますよ。そうそう、弊社のクラウドサービスを選んでいただけましたら、もっとお安くご購入いただけますが?」。SharepointやSQL serverでも同じ調子だ。
言い換えればこうなる:Microsoftが今年のPDCで誇大宣伝をしなかったにせよ、売れなかったにせよ、AmazonやGoogleやRackspaceがクラウドというゲームに向かっているにせよ、そんなことは問題じゃない。(訳注:そんなことに関係なく、上に挙げた5つの理由によりMicrosoftが成功をおさめる、という論旨かと思われる)

諸君は今回の一連の発表について、接岸する事すらままならぬ、ぎしぎし音を立てる老朽船をレイ・オジーが転覆させ、お陀仏にするだろうと認識するに留まった。諸君のこの認識を、私は深く心に刻んでおく。

どう思う? 私の考えは正しいかな? ぼろ船は重大な危機を回避出来るかな? 今回の事は取るに足りない事かな?

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