(原文: The table stakes of 2010 and beyond)
(訳注:テーブル・ステークスとはポーカーの掛金に関するルールの一つで「ゲーム開始時にテーブルに置いた掛金(チップ)だけを有効とする」というもの。つまり、どんなに良い手が入っても掛金を更に上乗せすることは出来ないし、席を立つまではその掛金を懐に戻すことは出来ないし、掛金が尽きたら退場となる。)
最初のドットコム・ブームを覚えているだろうか? 企業を作るとはウェブサイトを作ることに他ならないのだと人々が思い始めたあの頃を。ビジネスプランを確立するより、まずはドメイン登録をしようとしてたんじゃなかったかな? 企業自らが社名をドットコム版に変えるという、靴下人形劇さながらの馬鹿げた時代だった。このバカ騒ぎの背景にあったのは「マジでウェブサイト開かないとやばいっすよ」という考えがひどくはびこっていたという現実だ。ウェブサイト開設はテーブル・ステークスに他ならなかったわけで、これは現状として未だに続いている。
iPhone により、もう一つのゴールドラッシュがもたらされた。当初の勢いは今や終を告げ、AppStore にアプリを放り込んで後は「果報は寝て待て」というわけにはいかなくなった。世間の評判からすればまさかと思うかも知れないが、実際のところ成功を手にするためには、人々が納得し他とは違う何かを持ったものを作らなければならないのだ。お察し下さいってとこだね!
「手っ取り早く儲ける」という魅力は既にそこには無く、我々は次の成熟段階を迎えたということだ。iPhone というものを知ってしまったので、ユーザもまたテーブル・ステークスにさらなる上積みを迫る存在となった。
さて、諸君はもうウェブサイトと iPhone アプリについては作製済みで、Android アプリにも参入するのかな? Facebook は? 最近出た3次元テレビも選択肢の一つだけど? :) くわばらくわばら。
CES 会場をうろついた時に各種デバイスが大繁殖しているのを目にして、私の中の消費者魂が大いに駆り立てられた。全てのデバイスはネットワーク接続され、API が用意されているんだからね。
そして私の中の開発者魂は、こういったデバイスの普及がどれほど大きい広がりを見せ、全ての人に素晴らしい体験をもたらすのだろうかと驚きの目を瞠った。
Web は素晴らしき統一プラットフォームに成り得る、というのは私の「希望」だ。どんな環境であってもきちんと動作する Web アプリを構築するのは容易なことではない。各種デバイス向けに開発する際の苦しみと楽しみというのはまさに私が語ってきたことであり、今回目にしたデバイス群からは更に種々雑多な製品規格がもたらされることになるのだろう。
訳者コメント:
2段落目は through -> threw, hour -> our として訳しました。あと "quick buc" は "quick buck" でしょうね。なんかスペルミスが多いなと思ったんですが threw を through と打ち間違えるなんてありえないので、もしかしたら音声認識なのかな?
2010年1月12日火曜日
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