2010年5月1日土曜日

[メモ] Mathew Ingram氏の卓見

[GigaOM] Carol Bartz Is Right: Google Does Need to Diversify

単なる宣伝用バズワードに成り下がった偽りの「オープン」に疑いを抱く私にとって、"Open vs. Closed: In the Ongoing Battle Over Control, How Much Is Too Much?” から始まった、Ingram 氏による一連の "Open vs. Closed" シリーズは実に示唆に富んだ逸品であり、遅まきながら、氏の発言に注目するようになった。

この記事は "Open vs. Closed" シリーズとは別物であるが、Yahoo の CEO である Carol Bartz 女史の BBC 向け談話を採り上げてその趣旨に賛同するとともに、鼻の利く市場関係者のコメントを2つ紹介し、Google が直面している危機的状況を明らかにしている。過去最高の収益という眼前の事実だけを見ていると、水面下で着実に進行している危機を打開出来ずにいる Google の焦燥感を見落とす事になるということなのだ。氏の "danger of imploding" という表現は、単なる「体制の危機」というよりは、赤色巨星が自らの重力に押しつぶされる様を思い起こさせる。

ゴシップと提灯記事の寄せ集めになってしまった TechCrunch などとは明らかに一線を画する、クオリティペーパーたるにふさわしい GigaOM の品位は、Ingram 氏のような卓見の持ち主によって支えられているのだろう。

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