(原文: TBS zags when everyone else zigs)
時として、しきたりというものは単なる惰性である。みんながそうしているからというだけの理由で同様に処理されているだけなのだ。だからこそ「木目に逆らって」進む事でビジネスチャンスが産まれる。
TBS が番組の「集積物」(これについては、こちらの記事で言及されている)をうまく利用している、というのが良い例だ。何百ものケーブル放送チャンネルの中から TBS を突出させているのは、同じ番組をブロック単位で放送するというこのやり方なのだ。
例えば、TBS は月曜日の8時から11時までのプライムタイム3時間ぶんを「ファミリー・ガイ」6話分の再放送で埋めている。火曜日は同じパターンを「ジ・オフィス」でやる。水曜日は、黒人に幅広い支持層を持つタイラー・ペリーの制作する3時間のオリジナルコメディ「タイラー・ペリー・ナイト」だ。
「私達はテレビのしきたりからちょっと飛び出してみたのさ」とクーニン氏は語る。「私達は水平思考の番組作り、つまりたれ流しを目的とした番組作りはしない。私達は番組の集積という垂直思考のもとで番組を作っているんだ」
賢いやり方だ。誰もが身に覚えのある事だろうが「ファミリー・ガイ」「マッド・メン」「ロスト」等の DVD を手に腰をおろし、 複数のエピソードをぶっ続けで見るのは、本放送とはまたひと味違う視聴体験が得られるものなのだ。「24」の新シーズンの DVD が出ると週末に全然顔を出さなくなるヤツがいるというのは良くある話だ。
というわけで、他のネットワーク各社が「正しい」番組制作手法にとらわれている一方で、TBSはしきたりを破り、従来とは異なる視聴者層に食指を伸ばしたのだ。みんなと違う方向へ進む、の良い例だ。このやり方は上手くいっている。TBS は 18〜34歳の視聴者の間でナンバーワンのケーブルチャンネルなのだ。
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