2009年2月7日土曜日

[37signals] パクリはするべきでない

(原文: Why you shouldn't copy us or anyone else)

今日 OnStartups.com で議論を呼んだ記事が Why Your Startup Shouldn’t Copy 37signals or Fog Creek (スタートアップ企業が37signalsやFog Creekのパクリをすべきでない理由)だ。

その通りだと思う。Joel Spolskyも同意してくれるに違いない。Hacker News のコメントもこの記事に注目しているようだ。

パクリには問題がある。理解するというステップをすっとばしてしまうのだ。理解は成長の源だ。何故上手く行くのか、何故そうなっているのかを理解する必要があるのだ。パクリではこれが身に付かない。水面下に潜むものを理解せずに、上っ面を再利用しているにすぎない。

記事ではアイディアやビジネスモデルについての言及となっているが、ユーザインタフェースデザインの方が人々にとってさらに関連の深い事例になると思う。諸君は、明らかにパクリなユーザインタフェースを目にした事が無いだろうか? パクったユーザインタフェースは往々にして深みや細部へのこだわりを欠いている。スペースの取り方・表示比率・オブジェクトやボタンやリンクと色の関連付けといったものを欠いているのだ。見た目については大抵の場合はかなりそっくりなのだが、何かしっくりこないものがある。

何故だろう? 作るよりはパクった方が簡単じゃね? 他の人がもう作ってくれてるんだよ、そうだろ? 問題は、オリジナルの作成時に行われた作業というものが我々の目には見えないという点にある。パクった者は、何がオリジナルの見た目やフィーリングや読みやすさというものを成り立たせているかを知らない。パクったユーザインタフェースはフォーフィニッシュ(訳注: 人造の大理石や木材により、本物そっくりの模様を描く方法)なのだ。

パクったユーザインタフェースに手を加えるうちにすぐ崩壊し始めてしまうというのは、こういった理由があるのだ。オリジナルにおける作業意図を理解していないが故に、パクった者は次にどこに手をつけるべきかを理解し得ない。オリジナル制作者が打つ手を知らないので、次に打つべき手を知り得ないのだ。

あからさまに他人のUIをパクったUIをよく見れば、そこに一貫性の無い部分やイタい部分を多く見出すことだろう。それが追加部分だ。

ユーザインタフェースを例として用いてきたが、元記事ではビジネスモデルについてより深く論じている。その場合も同様に、パクリは理解の欠如を招くと私は思う。多くのものを見聞し・考え・理解する事で感化されるのが良い。パクリは何ももたらさない。

結論は「パクリは諸君を駄目にする」ということだ。良いものを作るのに必要な何かを取り逃がしてしまうのだ。パクるのではなく、さまざまな視野や考え方に触れるよう努めること。それが何であれ、自分の目で見出した有用なもののみを取り込み、他は放っておくこと。自分自身の考えとのギャップはきちんと埋めておくこと。それが結局は、自分自身のやり方で前進することにつながるのだ。

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