Google Code Blog: Hello World, Meet Google Wave:
私がGoogle Waveに筋の良さを感じる理由は、大見出しであるリアルタイムコラボレーションという題目の持つ魅力ももちろんだが、それ以上に
- これぞ私が今まさに欲しいテクノロジだから
- Twitter?あんな中途半端なもん買収してどうすんだよ、one of Google Wave clientsとして扱うだけで充分じゃんwという技術者としての矜持がにじみ出ているから
- ボットをわらわら動かしてコラボレートに参加させる
n人(n > 1)のコラボレーションというモデリングは実に当たり前だが、これがn==1でも有効であるということを明確にしているわけだ。
実際、現在のアプリケーションでは入力と出力が別マシン・別プロセス・別タブであるというのが普通になっているので、入力側と出力側がオブジェクトをIPベースでリアルタイムに共有するAPIの出現は実にうれしい。アプリケーション間通信の近未来形を示したという意味では、これでやっとIPベース分散オブジェクトの最終進化形が見えてきたと言って良いのかもしれない。
こういった有望なパラダイムが出てきたことで、コラボレーションツールという意味でかぶる部分が多いCMS界隈などは特に刺激を受け、Google Waveを取り込んだり改良したりすることで更なる進化を遂げるのだろう。
RPCとか疎結合とかがチンプンカンプンな上司にレポートする際には「オプション4つ付けて、ヒャッホー!俺様無敵!な感じを個人でも味わえるようになるんですわ」とでも言っておけば良いかもしれない。まぁ相手も強化するわけで、パターン覚えないとサクっと死ぬというのは共通なんだけど、不都合な真実は隠しておこうw
いずれにせよこれで「GoogleがTwitterを買収」とかぬかしていた「いま目の前にあるニンジンしか追いかけられないITパパラッチ」も口を閉ざすことだろう。めでたしめでたし。
それにしても今回改めて思い知らされたのは、江島健太郎氏のテクノロジ目利きとしての腕の良さだ。
Lingrを単なるリアルタイムコミュニケーションツールとしてしか捉えられなかった事に関する責は運営側にもユーザ側にもあるわけで、単に機が熟していなかったというだけのことだ。特に想像力(COMET応用性の発見)欠如という意味では、やはりTwitterのような前座が必要だったのだろう。
今回Google Waveの発表を目にして脊髄反射的に「うはwwwwエジケン涙目wwww」と思ってしまったのだが肚の底では、いち早くCOMETに賭けた氏の見識の確かさと度胸に感服していた。
氏は今回の発表を聞きアブサンで苦い祝杯をあげた、というストーリーをふと思いついた皐月の終わり。
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